花のある暮らし & RAPT理論

最も格の高い丸帯は豪華

先日娘の公演も無事終わり着物も片付けて、次は秋の舞台にむけ着物を選択中です。

お引き摺りの振り袖に合う丸帯を出してきて干しています。

フォーマル帯だと袋帯が今は主流ですが、最も格の高い帯は丸帯かなと思います。
とはいってもなかなか呉服屋さんでも見かけません。

丸帯は金箔・銀箔や金糸・銀糸と色糸を使い紋様が浮き出るように織られた錦織・唐織です。
とても細かく精密に織られて柄が浮き出たように見えます。
柄の細やかさと色のグラデーションを刺繍でなくて織る技術はすごい。

通し柄で裏も表も帯全体に柄があるので、とても豪華で重厚になります。

表裏全面に柄のある丸帯はずっしりと重くて扱いにくいし高価です。
昭和初めに「袋帯」へと替わっていきました。
今では礼装用と言えは袋帯です。

今、丸帯を使うのは花嫁さんの本振袖(引き振袖)と白無垢や色打掛です。
舞妓さんの「だらり帯」も丸帯です。
どこから見ても柄が出るので「だらり結び」が美しく結べます。

袋帯とは作り方が違います。
幅広に織った生地を縦二つに折って、芯を入れて仕立てたのが丸帯です。
だから、片方の耳は帯地を折っているから縫い目がなく、もう片方の耳は縫い目があります。

袋帯は、縦2つに折る方法でなく表と裏をぬい合わせます。
表地と裏地を別々に織り、それを合わせるから両サイドの耳に縫い目があります。
袋帯は、裏地が無地なものが多いです。

あと本袋帯と呼ばれているものもあります。
表側と裏側の生地とが一枚の生地で筒状になっています。表裏別々に織り縫い合わせたものではなく、織る時点で袋状に織られていますからこちらもかなり高度な技術が必要ですね。

写真は丸帯です。片方しか縫い目がないのです。

徐々に帯揚げや帯締め、しごき(志古貴)も用意します。

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